着付け国家技能検定のモデルさん

着付け国家技能検定に合格した生徒さんの作品。帯揚げの入り組がきれいに決まっています。
試験の課題帯揚げ「入り組」

着付け国家技能検定筆記試験の合格発表がありました。

次は実技の試験です。

 

2級の方はボディを使うので問題ありませんが、1級の方は振袖のモデルさんが必要です。

 

このモデル探しがなかなか大変。みなさん悩んでおられるのではないでしょうか?

試験制度が始まったころ、「モデルは20代でなければ落ちる。」とか「プロのモデルを使わないと落ちる。」とかよく言われていて、特に美容師さんたちはプロモデルさんを使っている方が多かったように思います。


実際はどうでしょうか。

何年間か生徒さんに付き添って、試験会場で見たこと感じたことを書いてみたいと思います。

着付け国家技能検定の課題「ふくら雀」。両方の羽根とお太鼓の山、すべてはこひだで作られた一番難しい形です。
試験の課題「ふくら雀」。合格された生徒さんの作品。 

モデルの年齢について

「振袖年齢のモデルでなけれは、受けても落とされるよ。」そんな言葉をよく聞かされたものです。


けれど最近は試験場でまわりの方たちから「60代同士で相モデルになって受かりましたよ」なんてお話も聞きますし、昨年もお母様をモデルに受験した方が合格しておられました。


当教室からの受験者も30代から40代後半までのモデルさんで、全員合格しています。


きちんと決まり通りに着付けられたら、モデルの年齢はあまり関係ないのかもしれないと思い始めています。

ただ、若いお嬢さんはやっぱり振袖がお似合いだし、きれいに見える事は確かですが…。

モデルはプロを使わないとだめ?

最初の頃こそプロのモデルさんを使っている受験者も多かったようですが、最近は少なくなってきたように感じます。

もしかしたら、美容師さん以外でも受験される方の割合が増えてきたのかもしれませんね。

 

私は娘をモデルに、教室の生徒さんたちも、お友達やお嬢さんにモデルをお願いして受験しました。

 

ただ、プロのきれいなモデルさんに着せると着映えしますよね。

それと、お知り合いにお願いすると、かえって気を使うと思われるなら、プロモデルの選択もありだと思います。

結論として、若いモデルさん・プロのモデルさんでも、そうでなくても合格は可能です。受験する方の考えでどちらかを選ばれてはいかがでしょうか。

 

一番大切なのは、何回ものお稽古にお付き合いくださって、本番の日も必ず来てくださるモデルさんをお願いすること。あっ、それからきもののサイズの合う方にしてくださいね。

あとは練習を怠らない事だと思います。

 

なんだか当たり前すぎてごめんなさい。でも、当たり前のことができるって大切だと思いますよ。


試験官の先生方が、「落としてやろう」ではなく「なんとか合格させてあげたい」という気持ちでおられるのを、毎回感じます。

皆様の検討をお祈りいたします。